【如山動態】ブロックチェーンにAIを使う?ObEN社の新たな取り組みを見てみよう

ObEN社が、最近行われた世界ブロックチェーンサミットの起業家コンテストで優勝した。PAI のObEN社代表・鄭毅氏が短いビデオメッセージを記者に送り、ObEN社の共同創設者であるNikhil氏のPAI(Personal AI=パーソナル人工知能)が英語で挨拶をし、最後は中国語で締めくくった。

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プロジェクトPAIとは、PAI財団が開発した人工知能に共通のブロックチェーンプロトコルであり、ブロックチェーンに関して認証を行ったり、管理をしたり、データ学習やアプリ開発を行うことができる。簡単に説明すると、Project PAIを基にして誰もが自分のアバター(自分自身の人工知能のイメージ)を作ることができる。このアバターは、ただ単に話したり、見た目や性格が似ているだけではなく、考える事を学び理解していくこともできる。この仮想のアバターを使うことで、SNS上で仮想のやり取りができるようになる。将来的には家事を手伝ったり個々人のアシスタントになったりできる。とりわけ有名人が仮想のアバターを使ってファンとやり取りできるようになる。

2014年に創設されたObEN社は、AI業界で既に少なからず知られており、その共同創業者である鄭毅氏は中国国内の百合網(中国初のSNSサービス)の創業者であった。ObEN社は、如山キャピタルを始め、ソフトバンクなどから合計8,700万米ドルものシリーズAラウンドを受けている。今年6月に、ObEN社は更に、テンセント社からのシリーズA+ラウンドの戦略投資を受け、韓国のSMエンターテイメント社とのジョイントベンチャー(AI Stars)を公表した。SMエンターテイメント社はアジアでも有数の巨大娯楽企業であり、その傘下(ポートフォリオ)には韓国のEXO、Super Junior、少女時代などがある。AIブロックチェーンのコンテンツにとっては十分なスタートが切れたと言えるだろう。
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AIはObEN社のコア技術であるが、ブロックチェーン技術を用いるのはなぜか。
AIとブロックチェーンは目下盛り上がりを見せている技術の二大分野であり、ベンチャーキャピタルが最も投資熱が盛んなビジネス分野でもある。目下の最先端技術ではあるが、将来的にはこの2つの技術は一つ一つの製品にも取り入れられて融合され、全ての製品をサポートする基幹技術となるであろう。ObEN社はこの2つの技術を融合させ、ブロックチェーン技術を自社のAI製品に取り入れようとしている。
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ブロックチェーン技術を用いるだけで、ObEN社が創った仮想イメージは信頼を得て公共のIDを取得し、更には本物に限りなく近くなる。鄭毅氏は次のように述べている。「ブロックチェーンが信頼できるコミュニティーとみなされ、相互に認証し合うことで、各々の人工知能が自分自身に属し、自分自身を表わしているということを認め合う。これらは人々が要求している最も基本的なことだ。ブロックチェーン技術によって、各々のアバターが実在化していき信頼を得ていくのだ」と。
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ブロックチェーンは、ObEN社のユーザーデータのセキュリティとプライバシーを保証している。個性化した人工知能製品は、ObEN社の製品を向上させるためにユーザー自身がAIであるアバターをトレーニングさせていくデータを与え続けていく必要がある。拡散しながら連携していくというブロックチェーン技術の特徴により、ユーザーはデータの認証と管理権限を得ることができ、プライバシーの管理権限、所有権、信頼性をユーザー自身が作り出すので、ユーザーは安心してデータをシェアできるのである。ブロックチェーンのデータは改ざんできないので、公共インフラの安全性を構築することで信頼性と信用問題を解決でき、ユーザーは人工知能とプラットホームを通じて関わり、進化させていくことができる。
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ObEN社は、プロジェクトPAIを支援すると表明した。このプロジェクトから生まれたAIチェーンは、AIがチェーンの外側からデータを取得していくだけではなく、PAIのブロックチェーン上でデータを広めていき、あらゆる技術やコンテンツが個々人のAIを必要とすることで、PAIのチェーンに基いて発展していくことができる。
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ObENの製品について具体的には、芸能プロダクションが芸能人個々の仮想AIを創って管理できるだけではなく、PAIのチェーン上でAI由来のプライベートのブロックチェーンを創ることができる。そして、ファン向けに仮想通貨を発行でき、ファンはコンサートや映画のチケットやCDを買ったり、出演しているCMの製品を買ったりすることができる。さらに、ブロックチェーンを基にたくさんの価値ある交流データを製品に与えられるのである。

PAIは恐らく世界で最初のAIを備えたブロックチェーンである。AIがブロックチェーン上で即座にデータを生成し、デジタル資産の情報をデータに与え、全く新しいAIのシステムが構築される。今後のソーシャルネットワークにおいては、人々が中心となり、その価値を人々自身が管理維持し、人々によって利用されていく。